学術変革領域研究(A)「高密度共役の科学:電子共役概念の変革と電子物性を つなぐ」発足のお知らせ

2020.12.11 16:28:27

◎ 学術変革領域研究(A)「高密度共役の科学:電子共役概念の変革と電子物性を つなぐ」発足のお知らせ

京都大学iCeMSの深澤愛子先生より、学術変革領域研究(A)「高密度共役の科学:電子共役概念の変革と電子物性をつなぐ」発足のご案内がありましたので、お知らせいたします。


学術変革領域研究(A)「高密度共役の科学:電子共役概念の変革と電子物性をつなぐ」が発足することとなりましたのでお知らせいたします。本領域の研究内容にご興味をお持ちの関連諸氏におかれましては,研究への積極的な参画を期待しております

<領域概要>
ダイヤモンドは,シリコンを凌駕する電子移動度を示すなど,優れた電子材料です。これは炭素間σ結合の短さに由来しつつ,さらに短い炭素間π結合の本質的な卓越性をも明示しています。材料としての極限的性質を目指すならば,共役分子性物質の選択は必然であって,分子間空隙の極限的な縮小による「高密度共役」の実現こそが、破格の物性向上の鍵でもありましょう。本学術変革領域研究『高密度共役の科学:電子共役概念の変革と電子物性をつなぐ』では,有機化学に基づく分子性物質の設計・分子間空隙の制御・凝縮相における熱ゆらぎ抑制により,新しい分子間電子共役(=高密度共役)を達成することを目的としています。同時に,最先端の機能物性科学的評価手法により,得られた高密度共役物質の各種物性を明らかにしていきます。既存の材料を凌駕する優れた電子伝導やスピン輸送,特異な電子相関や局在状態に関わる未踏機能の実現を通じて,美しい式・論理を介した“X”-conjugationの学理の確立と普遍化を行うことを最終的な目標としています。
具体的な研究戦略として,①共役電子の最近接を実現する分子骨格の創製,②巧みな分子間相互作用による共役分子の高密度構造の達成,③熱ゆらぎの克服による電子・スピンの極限的非局在/局在化の検証と機能開拓,を挙げており,これらによって従来の分子性物質設計の概念変革を導きたいと考えています。有機化学・機能物質化学・物性物理学間のTranslational Researchにより,分子間共役の概念の昇華:新たな共役概念である”X”-conjugationの提案をもって,従来の電子共役:π共役の科学を共に変革しましょう。

領域の twitter (@CConjugation) およびウェブサイト (https://x-con.jp, 近日公開予定) にて随時情報を発信していますので,是非こちらもあわせてご確認ください。

2021年1月23日に本領域の設立趣旨,並びに各研究項目を構成する研究チームの目指すところ,公募研究への期待に関するシンポジウムを開催いたします。奮ってご参加ください。

学術変革領域研究(A)「高密度共役の科学:電子共役概念の変革と電子物性をつなぐ」

第1回公開シンポジウム 日時:令和3年1月23日(土) 13時〜
ZoomおよびYouTubeライブを用いたオンライン配信
参加費:無料
参加申し込み:下記Google Formによりお申し込みください。
https://forms.gle/8WoZEfMLB1X2xdgW6

プログラム

13:00〜13:20 代表挨拶と領域趣旨説明(関 修平) 
13:20〜14:20 各計画研究の説明と公募研究への期待
A01 高密度共役のための分子創製と新しい共役概念の提唱(忍久保 洋)
A02 分子間相互作用のデザインによる高密度共役状態の固定化(久保 孝史)
A03 高密度共役分子集積体における精密物性測定(竹延 大志)
A04 高密度共役分子集積体の未踏機能(松田 建児)
14:30〜15:30 招待講演
「電子とプロトンが織りなす新しい物性化学」
京都大学大学院理学研究科教授 北川 宏先生
15:40〜15:50 公募について(関 修平)
15:50〜16:05 領域の活動について(忍久保 洋)
16:05〜 評価委員による講評

問い合わせ先
領域事務局:忍久保 洋 hshino@chembio.nagoya-u.ac.jp

 

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